TinyWhoopを始める時に、用意するもの。
TinyWhoopは、FPVドローンの小型版です。
FPVドローンとは、ドローンについているカメラの映像をゴーグルを通して見て、操縦するものです。FPVは、First Person View(一人称視点)の略です。
室内で飛ばせるものもありますので、FPVドローンをやりたいと思ったら、まずTinyWhoopから始めるのが良いと思います。
これからTinyWhoopをはじめたいと思った時に、必要なものは以下です。
- 機体(Beta75XHD/65S)
- プロポ(Jumper T8SG Plus)
- ゴーグル(Eachine EV200D)
- アマチュア無線免許
- 無線局免許状とVTX系統図
- 設定アプリ(Betaflight Configurator)
- 設定アプリを動かすためのパソコン(Windows/Mac)
- 機体とプロポのバッテリー
- バッテリー充電器
この記事を書いている2020年1月時点では、プロポ以外は日本メーカーがありません。尚且つ、元々一から作るホビー的なものなので、DJIの様な誰でも使える完成品はありません。なので、機械に弱い方や英語が超苦手な方は手を出さない方が良いかもしれません。英語はGoogle翻訳を使えばかなり楽になりますけどね。
以下、順番に説明します。
1.機体
TinyWhoopは様々なメーカーから様々な機体が販売されていて、どれを選べば良いかわかりませんね。私も最初はさっぱりわかりませんでした。
でも、いろいろ調べてみると、Betafpv(https://betafpv.com)のドローンが良さそうだという結論に至りました。
私は飛んでいるところを高解像度で撮影したかったので、HD画像が撮れる機体を探していました。その中で、手ごろな価格だったのが、Beta75XHD(https://betafpv.com/collections/all-drone/products/beta75x-hd-whoop-quadcopter-fpv-3s)でした。なのでまずこれを購入しました。
でも、初心者にはこの機体はパワーを持て余してしまいます。
なので最初に買うなら、Beta65S(https://betafpv.com/collections/all-drone/products/beta65s-bnf-micro-whoop-quadcopter)をお勧めします。私も買いました。
75XHDはパワーがありすぎて室内では飛ばせませんが、65Sだと辛うじて飛ばせます^^; ただし、65Sには機体に録画機能がないので、録画したい時は、録画機能があるゴーグルを購入する必要があります。

ここで一つ、注意が必要です。
機体には通常、受信機が付いていますが、この受信機はプロポ(送信機)と同じプロトコル(通信手順)のものが必要です。私はFrsky FCCという機体を購入しました。この辺りの詳細は別ブログで書きます。
ちなみに私は最初、Amazonで購入したのですが、その時点のAmazonにはFPVドローン 関連商品の品揃えが少ないため、販売していない場合が多いです。Betafpvはオンライン販売もしているので、私は最近、Betafpvから直接購入しています。
メーカーなので在庫もありますし、きちんと届きます!(これ重要^^;)
2.プロポ
プロポも様々な種類があって、尚且つ価格もピンキリなので、これも悩みました。あまりお金をかけたくないのと、情報がネット上に豊富にあるもので絞り込んで、JumperのT8SG Plusにしました。

これに決めて良かったと思います。みんな使っているので、YouTubeなどに欲しい情報がありました。
機体とのバインド(接続)や各種設定は、先人の皆様がアップしてくれたYouTubeがないとできませんでした。この場を借りて先人の方々にお礼を言います。
このプロポ、今はAmazonでも販売されるようになりましたが、私が購入した時はAmazonにはなくて、中国のBanggood(https://www.banggood.com)で購入しました。このストアはFPVドローンをやっている人は、よく使っているみたいです。時間がかかりますが、きちんと対応してくれるので良いですよ。
ここでも注意が必要です。
同じプロポで「モード1」と「モード2」の二種類があります。これはスティックの割り当ての違いです。ドローンの世界的な主流は「モード2」です。なので、購入するときは「モード2」を選択した方が良いです。ちなみに「モード1」はラジコンでの主流らしいです。
もう一つ、注意が必要です。
プロポには技適マークがついたものでないと日本国内で使えません。海外製品は技適マークが付いていないものもありますので、注意してください。T8SG Plusはもちろん技適マークが付いています。
プロポは日本のフタバが世界的にも有名です。ドローンレースの主流はフタバらしいです。値段が高いので、金銭的に余裕のある方はフタバすると良いかもしれません。でもそうするとこれから先の私のプロポに関する説明は参考にならなくなりますけどね^^;
3.ゴーグル
ゴーグルは最も悩みました。
私が知る限り、ゴーグルのメーカーは3社です。
- Fatshark(https://www.fatshark.com)
- Skyzone
- Eachine(https://www.eachine.com)
ただし、2眼(片眼ごとにモニターがある)のものです。モニターが一つだと、スクリーンの映像を見ているみたいで、臨場感に欠けると思います。
Fatsharkは一番人気があるものです。ドローンレーサーは全員使っています。でも高価です。
Skyzoneも使っている人が多いみたいです。これはゴーグルを付けたまま前が見える機能があって、落ちたドローンを拾いにいく度にいちいちゴーグルを外す必要がなく、何気に便利です。
私は、EachineのEV200Dを購入しました。値段が手頃だったのと、機体がHD画像なのでそれが見られる画素数(1280×720)が欲しかったためです。

あと、パソコンのシミュレーターに接続した時も、HD画像で見られるという利点もあります。
ちなみにBeta65Sは3:4の画角なので、HD画像が不要な方は、より安いEachine EV100が良いと思います。私はHD画像にこだわったので、高くついてしまいました^^;
ゴーグルによっては、バッテリーが付属していないものがあるようです。Eachine EV200Dは付属していました。電源アダプターを接続することも出ますが、ケーブルが邪魔になったり、コネクタが外れやすくなったりします。屋外ではもちろんバッテリーですね。
アンテナもEV100以外は付属していないので、別に購入する必要があります。購入時はプラグの形状に注意が必要です。
以下のサイトに、かなり詳しく書かれてますので、参考にされると良いと思います。
https://microdrone-racers.com/fpv-goggles-bestbuy/
4. アマチュア無線免許
FPVドローンは二つの電波を使います。プロポの操縦用と機体のカメラで写した画像をゴーグルに表示する用です。前者は2.4GHz帯を使うので免許は不要ですが、後者は5.7〜5.8GHz(5.7GHz帯)を使うので免許が必要です。https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/drone/
必要な免許は、第四級アマチュア無線技士免許(http://www.nichimu.or.jp)です。私は若い頃に取得していたので、改めて取得する必要はありませんでした。
合格率は70%とのことで、きちんと勉強すれば受かります!
以下も参考にしてください。
http://drone.beinto.xyz/drone-race/get-amateur-4class-radio-operation/
5. 無線局免許状とVTX系統図
アマチュア無線の免許を持っていても、電波を発信することはできません。無線局を開局する必要があります。面倒ですが、必要なことです。これらは技適マークも含め法律(電波法)で決まっていることですから、怠ると逮捕されちゃいますよ^^;
無線局免許状の開局には、以下のサイトにとってもお世話になりました。
https://microdrone-racers.com/kaikyoku-shinsei-guide/
ここに書かれている通りにやれば、開局できます。もちろん、アマチュア無線免許試験に合格してからですよ。
ただ一つ問題があります。VTX(送信機)の系統図と言うものが必要なのです。VTXというのは、Video Transmit eXchangeのことで、ドローンのカメラで撮影した画像を無線伝送するための送信機です。これの系統図(ブロックダイアグラム)が必要になります。
上記サイトの記事を読むと、機体に付いているものもあるそうですが、私が購入した機体には付いていませんでした。
Betafpvのサイトを見ると系統図がありますが、それだと情報が足りないみたいです。
なので私は、上記サイトに書いてある、戸澤洋二さんにメールして系統図を送って欲しいとお願いしました。すると直ぐに返事が来て、お金を振り込んで送ってもらいました。機種によって違うようですが、1枚千円程度です。
申請を出すと、まずJARDから保証番号と、所轄の総合通信局に申請書を提出したという手紙が来て、それから暫くして、無線局免許状が送られてきました。
これでやっと、飛ばすことができるようになりました。
でも、飛ばす前にまだやらなければならないことがあります。
6. 設定アプリ(Betaflight Configurator)
ドローンは、フライトコントローラー(FC)という装置で制御してます。ドローンは4つのプロペラの回転数を変えることで前に進んだり、方向を変えたりします。ジャイロで姿勢をモニターしながら、かなり繊細な制御をしてます。FCのおかげで、私たちは簡単に操縦できるのです。(と言っても操縦は難しいですが^^;)
FCには、パソコンでいうOSみたいなアプリがあって、それが全ての制御を担ってます。
私が持っているBetafpvは、Betaflightというアプリを使ってます。
Betaflightの設定は、パソコンにBetaflight Configuratorというアプリを入れて、ドローンとパソコンをUSBで接続して行います。
これが結構難しいです^^;
初心者はデフォルトで良いと言われますが、最低限プロポとの設定をやらないとならないので、避けて通れません。
細かい設定の話は、今後のブログで書きますが、ここでは、アプリが必要だということを覚えて下さい。
ちなみに私は、この本にお世話になってます。
7.設定アプリを動かすためのパソコン(Windows/Mac)
設定アプリのBetaflight Configuratorは、WindowsとMacで動きます。Linuxでも動きますね。
パソコンの性能は特に高くなくても良いと思います。
私はMacBookProでBetaflight Configuratorを動かしてます。
MacOS X 10.14 (Mojave) and 10.15 (Catalina)ではインストール時にエラーが出るので、以下のサイトの説明に従って対応しました。
https://github.com/betaflight/betaflight-configurator/releases/tag/10.6.0
Important information when upgradingのところに書いています。
USBでドローンと接続して、設定します。
Beta75HDは、バッテリーを繋がないとプロポと接続できませんが、Beta65Sは、バッテリーを繋がなくてもプロポと接続できます。
8.機体とプロポのバッテリー
基本的に、機体やプロポにバッテリーは付いていません。
バッテリーもまた複雑です。
なおかつ、機体に使うリチウムポリマーバッテリーは発火の危険があるので、取り扱いに注意する必要があります。
あなたがお持ちのスマホでもリチウムポリマーバッテリーを使っていますが、あなたは取り扱いなんて気にしていないと思います。
それはスマホにはバッテリーの充電や放電を制御する回路が組み込まれているからです。
でも、FPVドローンで使っているバッテリーは、そのような制御回路はありません。
なので、取り扱う人がきちんと扱う必要があります。
ちなみに、DJI製のドローンにも制御回路が組み込まれています。なのでDJI製の充電器やバッテリーを使う限りは、なにも気にしないで使えます。
ドローンの機種によっても使うバッテリーが違います。
Beta75XHDは3Sというタイプで、Beta65Sは1Sというタイプです。

3Sの方はコネクタが2つ付いていますが、これの説明は以下のバッテリー充電器のところで。
Betafpvはバッテリーも販売していますので、同じメーカーのバッテリーを使った方が安心ですね。
一方プロポの方ですが、Jumper T8SG Plusは乾電池でも動きます。しかし乾電池だと稼働時間が短いので、私は18650というリチウムイオン電池を購入しました。Jumper T8SG Plusには、18650電池専用のアダプターが付属しています。

9.バッテリー充電器
バッテリーは充電しないと使えないので、充電器が必要です。
購入直後のバッテリーは最低限の容量しか入っていないので、まず最初に充電する必要があります。
充電は注意が必要です。過充電したり、充電のボルトが高かったりすると、バッテリーの膨張や場合によっては発火の危険があります。なので十分に注意してください。
1Sの充電器と3Sの充電器は別です。

充電器には電源アダプターがついていないので、それも購入する必要があります
その辺りも、別のブログに書きますね。
まとめ
ということで、これからTinyWhoop(FPVドローン)を始める場合に必要な機器や手続きについてざっとまとめてみました。
なにが必要かがなんとなく分かったのではないでしょうか?
私はこれらにたどり着くまでに、不要なものをいくつも買ってしまいました。
きちんと勉強しないと、無駄なお金が出ていきます。
あなたが私のように無駄遣いをしないで、必要な機器を揃えられることを祈っています。